ベジタリアン(ビーガン)が肉食者を論破した動画から菜食主義の真髄を知った

こんにちは、世界のヘイショーです。今日はまた動物愛護の話について。私は以前から菜食主義に強い関心を持っていて、よく肉食の是非を自問自答しては葛藤したりしていました。

世の中には「好きなものを食べればいい」という利己主義(快楽主義とも言う)な人と「動物の犠牲を少しでも減らしたい」という利他主義な人がいるのですが、今のところの人間の価値観で言うとどちらが正しいかは判断できません。

両方の価値観を認めることは大事だけれとも、今こうしている間にも何千、何万匹の家畜達が虐待とも取れるような扱いを受け虐殺されている事実を考えると胸が痛い。

ただベジタリアンになるには生活に大きな支障を与えられる訳で、例えば友人や交際相手と食事に行く際に揉めたりもするし、アメリカだと生活コストも上がる。ビガンレストラン(肉を使わない店)に行こうと言うと、相手に露骨に嫌な顔をされたりもします。

そんな訳で自分自身を納得させるためには強い意志が必要なのですが、自分の知識が浅いためかまだまだそれが持てないでいました。

しかし

先日そんな自分を変えるきっかけとなったある動画と出会いました。

肉食禁止を掲げる何かのグループのような方々が、路上で捕まえた肉食者の方と議論を展開している動画です。はじめは肉食者の方は少しエキサイティングした様子でベジタリアンを完全否定していたのですが、最後には「俺もビガンになるわ」と言って和解した感動の動画。

英語の動画で日本の方には分かりにくいと思いますので、自分が重要だと思った部分のみ翻訳を以下に載せておきますので、ご覧いただけると幸いです。

 

まずベジタリアンの彼らが冒頭で肉食者に問いかけている鋭い質問

ベジタリアン: Do you eat meat or dairy?  
  肉や乳製品を食べますか?

肉食者: Yes
  はい

ベジタリアン: Do you have a choice weather you need to buy it or not?  
  肉を買う買わないを決める選択肢は持っていますか?

肉食者: Yes
  はい

ベジタリアン: Would buying it cause more harm than not buying it?  
  肉を買うことは、買わないことよりもより多くの犠牲を生みだしますか?

肉食者: Absolutely
  当たり前だろ

この3つの質問はとてつもなくソリッドと言えます。彼らはこの質問によって「肉を買わない選択肢があるかどうか」ということと「肉を買うことはより多くの犠牲を生み出すか」という二つの問題意識を明確に投げかけました。

 

他の生物を傷つけないように生きていく術はないという肉食者の主張

肉食者
We shouldn’t be even walking around (お前たちの言うことが正しいなら)歩くことさえ出来ないね。

ベジタリアン: 
We don’t have to be all or nothing about it. We can find ways to minimize our harm  極端にならなくてもいい。犠牲を最小限に抑える方法を見つけよう。

「人間は生きていくだけで他の生物の命を奪っているんだ。だからベジタリアンの言い分は筋が通らない。」という揚げ足を取るような肉食者の主張に対し、「minimize our harm(犠牲を最小限に抑える)」という言葉を使うことによってその矛盾を解放することに成功しました。

 

Where do I need to draw lines. どこで境界線を引くのか。

肉食者
What is more important, a human or an animal?? 人間と動物、どちらがより大切な存在なのか。

ベジタリアン: 
When? What content?  いつの時代に? 何に対して?

肉食者
In terms of value どちらが価値があるのか。

ベジタリアン: 
To who? 誰に対して?

肉食者: 
To anybody 皆に対して。

ベジタリアン
If someone thinks that they own the animal then they’ll probably value that animal more than another animal もし誰かがある動物を飼っていたすれば、その人は飼っている動物を他の動物よりも価値があると思うだろうね

肉食者
Regardless of owning. Ok let’s say you have a human and a cow and somebody says Im going to kill one of these. Which one would you say that person should kill. 飼っているかどうかは関係ないとして。例えば、人間と牛どちらかを殺さないといけないとすれば、どちらを殺す?

ベジタリアン
I would feel very uncomfortable about it but I would probably say the cow. すごく嫌な気持ちになるだろうけど、牛と答えるだろうね

肉食者
Ok then that means you value human life over a cow’s life ということは、君は人間の命が牛の命よりも価値があると思うんだね。

ベジタリアン
In certain circumstance, yes.  状況によってはそうだね。

肉食者の「人間と動物どちらが価値があるのか」という問いかけに対し、ベジタリアンはあっさりと「人間」と認めます。しかし、ここからベジタリアンの逆襲が始まります。


ベジタリアン: 
But we are not in that situation. 俺たちはそんな状況にはいないだろ?

And using extreme situations to justify eating meat and dairy when you don’t need to, doesn’t make sense. 極端な状況の例え話を使うことによって、必要のない肉食を正当化することは筋が通らない。 

 

問題を解決するために一人一人が出来ることの内容は違うでしょう。ただ自分の立ち位置を見極め、どこまで自分が協力できるかを判断する努力をすること。少なくとも先進国で生活している人は、このような意識を持つことはくらいは出来ると思います。

 

世界には他にも様々な問題を抱えている

肉食者: 
There is so much shit goes on in the world that there is already enough for me to think about. Like the environmental impact. 世界には環境問題のような様々な問題がありすぎて、そこまで手が回らない。

ベジタリアン: 
Have you heard about an environmental impact of animal agriculture? It’s not like one isolated issue. 畜産が環境に与える影響について知ってますか?それぞれは孤立した問題ではなく、つながっている。

畜産は地球温暖化、森林伐採、発展途上国の水不足や食糧不足にもつながっています。

参考: 肉食が及ぼす環境・食糧・人権問題 | Hope for animals

 

How do you actually change?? 現実的にどうやって世界を変えるんだ?

ベジタリアン: 
You can go and protest about war but what kind of power do you have to stop a war? 例えば、あなたがもし戦争反対を唱えているとする。戦争を止めるために、あなたにはどれだけの権力がありますか?

ベジタリアン: 
But this is something that you can do something about. You are just in a shop, you don’t buy this. It’s one of the thing you can do something about. けどこれは、あなたが出来ることは何かということ。お店で肉を買わない。これはあなたが出来る一つのことです。

 

全てを変えなければならない。でないと偽善者で終わってしまう。

肉食者: 
I would have to change everything. The way I think..  全てを変えなければならない。 考え方も全て。

肉食者: 
I’d try and be consistent with my….  otherwise you end in hypocrisy.  筋を通さないといけない。でないと偽善者で終わってしまう。

ベジタリアン: 
Are you interested in being a vegan?? ビガンになろうとしているか?

肉食者: 
I’m just interested in trying to cause as little damage as possible.  ただ犠牲を最小限に抑えるという考えに興味がある。

ベジタリアン: 
You can do that a little bit.  (まずは)少しだけなら出来るよ。

肉食者: 
Yes, I probably should.   (沈黙のあと)。。たしかにそうするべきだね。

ベジタリアン: 
No you can…..  It’s not about us telling you what you should do and you shouldn’t do, you know you can. 俺たちはあなたが何をすべきか、何をすべでないかを教えている訳ではないんだ。けどあなたはもう自分でも分かっているよ。自分にも出来るって。

肉食者: 
Yeah I definitely can. 間違いなく出来るね。

私は「You can do that a little bit」という言葉が好きですね。少しのことを始めることでさえとても勇気のいることなのに、いきなり全てを変えることなんて絶対に出来ないですよね?これは全てのことに言えることですが。

 

Do you miss eating meat?? 肉は恋しいですか?

ベジタリアン
I used to love it but… since I’ve become a vegan, I’ve had to learn how to cook, learn about all the kinds of foods there are. I used to eat meet and veg everyday and the food was kind of like .. interesting but it didn’t make me feel good. I did used to enjoy it but nowhere near as much as I enjoy food now. I feel now so much healthy.

昔は好きだったよ。けどビガンになって、料理や食材について学ばなければならなかったんだ。昔は肉を毎日食べてた。けど気分ば良くなかった。グルメをそれなりに楽しんでいたけど、今ほどではないね。今はとてもヘルシーになった。

これは私にも言えることです。昔はお米と肉とあと何かを食べるというような食習慣だったのが、今では料理をするようになりました。レシピを見て、バリエーションを考えるようになりました。

ファーマーズマーケットに行って一つ一つの食材を店員さんに聞いたり、調理方法を聞いたりする内に仲良くなったりもしました。新鮮な野菜を上手く料理できるとすごく嬉しい気持ちになります。健康にも良いし、ポジティブな気持ちになれる。

 

人類は何千年ものあいだ肉を食べてきた

肉食者: 
We’ve been eating meat for thousand of years. 人類は何千年ものあいだ肉を食べてきた。

ベジタリアン: 
Yeah, we’ve also been obsessing women, killing each other. Raping…  そうだね。女性を虐げてきたり、レイプしたり、殺し合ったりもしてきた。

肉食者: 
Exactly. Just because you’ve been something for ages doesn’t make it right. たしかに。長年行ってきたからといって、それが正しいという訳ではない。

以上

この動画は何回見ても良いですね。肉食者の方も理解があって、ある程度成熟した年齢にもかかわらず自分の考えを変える勇気を持っているし、ベジタリアンの方は肉食者の疑問に全て完璧に答えることが出来た。

この動画に登場する方は、おそらくベジタリアン(ビガン)の中でもトップクラスに深い知識と経験を兼ね備えた方なんだと思います。ベジタリアンの世界も奥が深く、1〜2年で理解できるものではありません。

ちなみにパート2はこちら。

 

そんな感じで私はベジタリアンになった訳ではありますが、ここまで来るには時間がかかりました。当ブログでも度々動物愛護についても問題は取り上げているのですが、そうこうしている内に自分の中で変化が生じてきたのかもしれません。もし興味がある方がいれば、以下の記事を読むとどのようにして考え方が変わってきたのか分かると思います。

16 Comments

通りすがり

肉が食べたいのなら食べればいいし
ベジタリアンでいたいなら
そうすればいいし

私は肉食は”サイクル”を回すことだと
思っています

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heysho

いろいろなことを知った上でその結論に行き着いたのであれば否定はしませんよ。この記事は動物愛護、または菜食主義の原理、思想に興味がある方々のために書きました。

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jojo苑

動画のベジタリアンは「肉食は悪である」という言外の前提に基づいて喋っていますね。典型的かつ初歩的な詭弁です。

議論されるべきなのは「肉食に倫理的問題があるか」であって、ここをすっ飛ばして議論しちゃえばそりゃ動画みたいになりますよ。動画の肉食者が本当に通りすがりなら、詭弁で理論武装した主催者には勝てないでしょうしね。はたまた通りすがりじゃないなら、台本通りということになるのかな。

肉食の是非を論じないまま、肉食を戦争やレイプと同列に語る手法にはさすがに嫌悪を催しました。こんな茶番に価値観変えられちゃう人はそうそういないですよね。さすがにね。

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heysho

>> 議論されるべきなのは「肉食に倫理的問題があるか」であって

今回の動画では二人とも「肉食に倫理的問題がある」という認識を持っているので触れられていませんが、
そこに興味があるのであればそのような動画を見るなり、自分なりのご意見があるのであればご自身で発信すれば良いのではないですか?
出来ないですよね?
私も公の場で「肉食は論理的に問題がない」と自信満々に語っている人を見たことがありません。

>> こんな茶番に価値観変えられちゃう人はそうそういないですよね。さすがにね。

Youtubeのコメント欄を見ましたか?再生回数や検索順位を見ればこの動画がどれだけ評価されているかが分かると思います。

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jojo苑

→そのような動画を見るなり

 私はこのページを見てこのページの感想を言っているだけですよ。「あなたが紹介した動画」と「あなたが書いた記事」の感想へのリアクションが、他の動画を見てください、ということなんでしょうか。もちろん探せばどんな情報だって見つかりますよ。ただ、今はこのページの感想を述べているんです。

→ご自身で発信すれば良いのではないですか?

 なぜですか? 発信するしないは完全に本人の自由です。勘違いされているようですが発信できないのではなく、ベジタリアンが何を考えて何を食べようと非ベジタリアンはまったく困らないので発信する意味がないだけです。ベジタリアンほど自己主張が激しくないのも要因のひとつだと思います。

→「肉食は論理的に問題がない」

 倫理です。細かくてすいませんが全く意味が違うので。

 私は「肉食は倫理的に問題があるか」について、先程のコメントのなかで言及していません。私は非ベジタリアンですが限りなく中立に近いです。私は単純にこのページの偏りのある情報発信に感想を述べているだけです。

→Youtubeのコメント欄を見ましたか?

 見ていません。欧米人が好きそうなネタですからきっと盛り上がってることでしょう。ちなみにライブハウスもたいてい盛り上がります。来るのは「ロックが好きな人ばかり」なのですから当然ですよね。ロックが嫌いな人はそもそもライブハウスに来ないです。来てない人の(来ないという選択による消極的な)評価を加味しなければ、高く評価されているかを正確に把握することはできません。また、評価が高ければ正しいという考え方をされているのであれば、少々乱暴かと思いますよ。

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jojo苑

→今回の動画では二人とも「肉食に倫理的問題がある」という認識を持っているので触れられていませんが、

 では論破というタイトルに疑問を持たざるを得ません。肉食の是非を問う議論において、最も結論の出しにくいテーマについては「あらかじめ同意見だった」ことを伏せて、あたかも意見を異にする者を議論の末に論破したかのようなタイトルには悪意さえ感じかねません。

 長くなりました、すいません。

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jojo苑

すいません、もう一つだけ気になりました。

→私も公の場で「肉食は論理的に問題がない」と自信満々に語っている人を見たことがありません。

 公の場で語りにくいという心理(これは私もあると思います)に照らし合わせれば、動画の肉食者が本心で語っていないという可能性が強くなりませんか? というより、この手の倫理的な議論を扱う動画全般を否定することになりませんか?

連投失礼しました。

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heysho

1. You tubeのコメント欄を見るようにお願いしたのは、「こんな茶番に価値観変えられちゃう人はそうそういないですよね。さすがにね。」というコメントに対して、実際に多くの人が共感しているという事実を知ってもらいたかったためです。焦点は「動画の人達の考え方が正しいかどうか」ではなく「価値観を変えられた人はいるかどうか」なのでYoutubeのLike数やポジティブなコメント数は一つの目安にはなると思います。

2「肉食は倫理的に問題がある」という感覚は、先進国の人達には共通してあると考えています。今まで屠殺や畜産の現場のビデオを数多くの人に見せてきましたが、ほぼ全員の人が「かわいそう」と言っていました。jojo苑さんもあると思っているから匿名で投稿されているのではないでしょうか。

また、「倫理的に問題がない」と考えている方とは話すことはないと思います。動物への愛着の度合いや育ってきた環境もあるので、仕方ないと思います。

3. 他の記事などにもコメントいただいているようですが、私は肉食を全否定している訳ではありませんよ。人間だから欲に従うのは仕方がないし、法律で禁止されている訳でもないので私が否定する筋合いもない。ただ様々な理由により、肉の消費量増加が少しでも和らぐことを願っており、このブログを通じて無知がために空き放題食べている人々に気付きを与えることが出来ればと思っています。

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jojo苑

 繰り返しになりますが、私は肉食が倫理的に問題があるかどうか言及していません。倫理的に問題があるかどうかについて指摘しているのではなく、記事の内容が公正ではないと申し上げてるんです。

→1

 肉食者を論破したと主張し、ベジタリアンの正当性を強調したのみの記事に見えるので指摘しています。動画のビーガンの主張が100%正しいことを言外の前提とした記事造りに対し、茶番という言葉で皮肉を申し上げたことはさすがに無礼ではありましたが。すいません。

→2

 これも繰り返しになっちゃいますが、倫理的に正しいかどうかは申し上げておりません。答えの出るはずのない議論や、人それぞれで構わないことをいちいち主張する趣味が私にはないからです。

→3

 敢えて一つだけ持論を申し上げると、ベジタリアンが増えると家畜の生産量と屠殺量は比例して増加します。飼育方法も劣悪にならざるを得ないはずです。
 が、私は自分の考えが絶対に正しいとは思っていない(神でもない限り見落としている情報がきっとある)ため、ベジタリアンを批判するつもりもありません。私は家畜の虐待や殺戮を最小限に抑えるために食肉を食べ続けているのみです。
 つまり何が言いたいのかというと、動物愛護とその最善策は、必ずしも肉食の回避には繋がらないということです。

 ただ、ここで指摘しているのはあくまでも記事の不公正さであって、ベジタリアンの是非について論じているわけではないということをどうかご理解ください。たびたび長文失礼しました。

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jojo苑

→無知がために空き放題食べている人々に気付きを与えることが出来れば

 中立の立場から見ても、いくらなんでも他人を見下しすぎです。ベジタリアンは、格上なんですか?

 書き忘れてましたので。失礼しました。

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heysho

>> 記事の内容が公正ではないと申し上げてるんです。

ブログとはそういうものだと思います。個人が勝手に発信しているので。

>> ベジタリアンが増えると家畜の生産量と屠殺量は比例して増加します。

興味深いご意見をありがとうございます。可能であれば詳しいご説明か、それに関する記事などをご紹介いただけますでしょうか?

>> ベジタリアンは、格上なんですか?

見下しているつもりはありません。個人的にはヴィーガンの方々は尊敬していますが、一般的にはどちらが格上ということは無いと思います。

最後に、私の文体に対するご注意も多く頂いているようですが、気分を害したようであればすみませんでした。私自身は肉食者を非難するつもりはないし、それをしてもただ溝が深まるだけと重々承知しているのですが、心の片隅にあったひねくれた気持ちが文体に出てしまっていたのかもしれません。今後は改めれるよう注意します。

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jojo苑

→ブログとはそういうものだと思います。

 ブログに限らず情報とはそういうものだと思います。そして不公正な主張には必ず反論が起こるというだけの話であって、ブログに特有の特権(反論を受けない特権のようなもの)があるわけではありません。

→可能であれば詳しいご説明か、

 heyshoさんはどうか分かりませんが、ご存知のように過半数のベジタリアンが卵や乳製品を摂取するタイプに属します。国ごとに内訳は全く違うのですが、ベジタリアンよりもビーガンが多数派の国家は知る限りひとつとしてありません。

 動物愛護からくるベジタリアンは食肉を食べなければ家畜が助かると誤解されてる方がほとんどだと思いますが、卵や乳製品を生み出すのはメスのみであり、メスしか生まれない生物は家畜にはいませんから、それは成立しません。

 すなわちベジタリアンが数を増せば必要なメスの数が増え、相対的にオスの利用価値は減り、突き詰めていけばオスは生まれてすぐに殺処分せねばならない状況に追い込まれます。「食べるために殺す」→「卵や乳製品の副産物として殺す」に変わるだけです。オスが生まれない品種を生み出さない限りこれは覆せません。(「殺さなければいい」というのは経済的に無理です。奇跡的に可能だとしても、多くのベジタリアンが主張されるように畜産には環境破壊が付きものです。牛は過度に太らせる食肉として育てなければ30年以上生きると言われています。寿命まで家畜を育てれば畜産による環境破壊は桁が変わり、家畜以外の大量の生物を間接的に殺戮することになります。また、今は家畜の糞尿を堆肥化することで環境破壊を防ごうという動きがありますが、一頭あたりから垂れ流される糞尿の量も桁外れに増大しますので堆肥化が難しくなります)

 現在、屠殺される経済動物には商品価値があるので、麻酔や電気ショックなどお金をかけて苦痛を減らす努力ができます(十分ではないとは思いますが、努力はできます)。が、人類が今以上にベジタリアンばかりになれば生まれた時点で利益を産まないオスにお金をかけることは今以上に難しくなり、おそらくはヒヨコのオスを処分するために使われるグラインダーのようなもので、現行よりも一層安価で残酷な殺され方をするはずです。

 肉を食べないことには、ほとんど意味がありません。卵や乳製品までをも禁じることで初めて家畜の数を減らすことができ、つまりは肉食かビーガンかという二択でしか動物愛護的な立場はないのです。

 ではみんながビーガンになればいいのかといえばそうとは限らず、動物からしか摂取できない栄養素がある以上、また、体質的にビーガンになれない人間もたくさんいることからも、倫理の方針としてビーガンを目指すのは現実的ではありません。

 私は、ビーガンになろうと死にものぐるいで努力した時期がありましたが、体調を壊して入院し、二年前に断念しました。卵や乳製品の恩恵を受けているベジタリアンと違い、ビーガンには体質的な向き不向きがあるためなれる人となれない人が出てきます。

 以上がざっくりとした説明になります。

 とはいえ、私は神ではないので、自分の考えが正しいなどとはどうしても言い切れません。倫理学に限らず、社会科学的な仮定とは結局のところ、たった一つ見落としがあるだけで簡単にひっくり返ってしまう主観的なものに過ぎません。ですから、ビーガンではないベジタリアンが間違っているかのような主張は徹底して避けたつもりですが、訊かれたので正直にお答えしました。

 それと同様に、あたかも菜食主義には疑う余地がないかのような偏った情報発信には、同じく動物愛護を志す者としてどうしても見過ごせないものがあります。私は、健康維持と動物愛護を実践するために肉食を続けているただの個人です。

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heysho

ご説明ありがとうございます。上記のコメントの中でいくつか疑問に思った事があります。

>> 動物愛護からくるベジタリアンは食肉を食べなければ家畜が助かると誤解されてる方がほとんどだと思いますが

逆に私はそのようなベジタリアンは会った事がないです。菜食主義を学ぶ内にビーガンになる方や、卵や乳製品も生産に残酷性はあると知った上で妥協して回数を制限して摂る人が多いと思います。
あとベジタリアンが増えると卵、乳製品の需要が上がるという所にも疑問があります。足らなくなったタンパク質を卵や乳製品で補おうと思うかな?日本では大豆製品が豊富だしそんなに難しくないと思いますが。いずれにせよ間違った認識でベジタリアンになる人が増えないように、各コミュニティが正しい知識を啓蒙していく事が必要だと思います。

>> 人類が今以上にベジタリアンばかりになれば生まれた時点で利益を産まないオスにお金をかけることは今以上に難しくなり、おそらくはヒヨコのオスを処分するために使われるグラインダーのようなもので、現行よりも一層安価で残酷な殺され方をするはずです

畜産業が潤う事で家畜の環境が改善するのかというと、そうとも限らないと思います。アメリカの肉の消費量はここ50年で6倍に増えましたが、家畜の環境はどんどん劣悪になりました。家畜の飼育環境の改善があるとすれば、大体は世論の圧力による法改正によるものが多いのではないでしょうか。

>> 動物からしか摂取できない栄養素がある以上、また、体質的にビーガンになれない人間もたくさんいることからも、倫理の方針としてビーガンを目指すのは現実的ではありません

体質的にビーガンになれないのであれば、ビーガンの活動をサポートしながら自らは基本菜食中心で必要に合わせて動物性たんぱく質を摂るようになれば良いのではないでしょうか。

ちなみに他の方のために補足しますが、動物からしか摂取できない栄養素はビタミンB12で、サプリからでも摂取できます。

最後に、jojo苑さんは畜産か焼肉屋などの関係者の方ですか?
中立とは言いながらも菜食主義を徹底して否定して、「肉食が正義」という考えを強要されてませんか?
仮にjojo苑さんが利権のために情報操作を目的としているのであれば私も毎回コメントを返すことが必要となりますので、今のまま延々と議論を繰り返すには時間的に難しいです。

今後は私の記事を読んで考えが違うのであれば読まなければ良いし、思う事があるのであればご自身の媒体で発信していただければと思います。

今後はこのブログには肉食を誘導するようなコメントはご遠慮いただければと思います。

ありがとうございました。

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一つだけ気になることが
あり得ない話であるけど、世界中の人が肉食をやめ、屠殺場や牧場が封鎖されたとして。
そこで飼育されていた家畜、家禽はどうなるのか?

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匿名

犠牲を最小限に抑える方法を見つけよう、とベジタリアンはほざいていますが、
なぜ動物>植物っていう発想なのでしょうか?

植物愛護の人で、自分が野菜食うぐらいなら肉食ったほうがマシっていう人もいるでしょう。
植物愛護の人が「犠牲を最小限に抑えるために私は肉しか食べません」と言えば
ビーガンはなんて答えるのでしょうか?

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